論理展開の落とし穴:演繹法と帰納法
論理展開とは?
「なぜ、その結論が言えるのか」を示す、事実や前提の組み立て
論理展開の基本パターン2つ
演繹法
2つの情報を関連づけて、
そこから結論を必然的に導き出す思考法
ケースに、ルール・一般論を当てはめ、結論を導き出す。
(例)
- ケース:A社は業務上、さまざまな個人情報を扱う
- ルール:個人情報の保護が社会で求められている
- 結論:A社は個人情報保護に力を入れる必要がある
演繹法の注意点
- ルールとケースのミスマッチ
ケースとルールで、言葉の定義が異なると誤った結論が出てしまう。
同じ言葉で別のモノを見ている状態。 - 隠れた前提
自分にとって当たり前のルールを説明せずに結論だけ伝えてしまう。
説明のステップ順序を飛ばした状態。ミスコミュニケーションの原因となる。
帰納法
複数の観察事象の共通点に着目し、ルールや結論を導き出す
(例)
- 観察事項1:A社は独自の優れた技術を持っている。
- 観察事項2:A社の株価は割安だ。
- 観察事項3:A社の社長は引退を希望しており、後継者不在。
- 結論:A社は買収のターゲットとなる可能性がある。
帰納法の注意点
- 前提知識
結論を出すためには前提知識が必要となる。 - 想像力
観察事項から結論を導き出すための想像力が必要となる。 - 軽率な一般化
サンプル全体から特定の観察事項だけ着目して、誤った結論を当てはめてしまう。