因果関係②
因果関係とは
あるものごとが原因と結果の関係でつながっていること。
因果関係は、主に課題の原因に用いられる。
因果関係の条件
- 時間的順序が正しいこと
- 相関関係が存在すること
- 第三因子が存在しないこと
間違えやすいポイント
- 直感による判断
イメージ、決めつけ、過去の経験による直感 - 第三因子の見落とし
1つのデータの相関関係だけで、他の相関関係を考慮せずに、結論を出してしまう - 因果の取り違え
低コストだからシェアが高いではなく、シェアが高いから低コストなど - 最後の藁
表面化した原因を問題と考え、本質的原因を見落とす
ポイント
スキーマ:無意識の判断、見方、考え方。
スキーマは長所・短所があり、原因を早期に解決できる一方、誤った結論を出してしまう可能性もある。
Why(原因の追求)を考えるステップ
- 考えられる要因を具体的に洗い出す
- 原因を更に問い続ける
- 因果の構造を捉える
ピラミッドストラクチャー
ピラミッドストラクチャーとは
思考の妥当性や完成度を視覚的にチェックできるツール。
メインメッセージ(結論・主張)を、キーメッセージ(根拠)で支え、論理を構造化する。
ピラミッドストラクチャーのメリット
・つくった本人が「論理の妥当性」をチェックしやすい
・聞いた人も、相手がどのような論理に基づいて出したのか理解しやすい
ピラミッドストラクチャー作成のステップ
1. イシューを特定する
イシューとは、今ここで答えを出すべき問い。結論・主張であるメインメッセージを明確にする。イシューを明確にすることで、
・「問い」の形にして、明確に考える。
・具体的に考える。
・一貫して押さえ続ける。横道に逸れない。
2. 論理の枠組みを考える
枠組みとは、イシューに答えるべき考慮・判断の論点のセット。根拠・キーメッセージとなる論点を明確にする。枠組みを使うことで、
・考えやすくなる
・見落としが減る
・納得感を与えられる
<枠組みの作り方>
■作り方1:既存フレームワークを活用する
・3C(市場・競合・自社)
・4P(製品・価格・流通経路・プロモーション)
…など
■作り方2:自分で考える
2-1.アイデアから論点を積み上げる方法
①情報やアイデアを列挙する。
②それらのアイデアが、どんな論点ための
施策・解決策か考え、論点の枠組みを作る。
③「これらの論点すべてに答えれば、
イシューに答えることが出来たと言えるか」を確認する。
④論点に抜け漏れがあれば追加する。
2-2.イシューから要素を分解する方法
・例:「中途採用を増やすために何を行うべきか」
→要素:中途採用者数=応募者数×合格率×内定受諾率
→これら3つの要素が論点の枠組みとなる。
ポイント
- 論点は「問い」の形にして、明確にする。
- 論点のレベル感を合わせる。
- イシューにふさわしい枠組みを選ぶ
3. So what?→Why?True?
イシューに対する答え=「主張」を、「なぜなら」で支える適切な根拠を示す。根拠とは「主張」を支えるもの。
<主張を支えるのに適切な根拠とは>
- 枠組みでもれなく整理されている。
- 根拠を支えるデータや具体例がある。
- 相手の関心に沿った根拠である。
<例>
・イシュー:「中途採用を増やすためには?」
・主張:「社内からの紹介を促進すべき」
・根拠:
根拠①:効果が高い
・ファクト:同業他社での成功事例、企業文化に合う人材を集めやすい
根拠②:コストが安い
・ファクト:転職サイト掲載に比べて60%コスト削減、予算内に収まる
根拠③:実行しやすい
・ファクト:現場リーダー了承済み、協力が期待できる
<So what?で確かめる>
・同業他社での成功事例、企業文化に合う人材を集めやすい
↓ So what?
・効果が高い
↓ So what?
・社員からの紹介を促進する
<Why?True?で確かめる>
・社員からの紹介を促進する
↓ Why?True?
・効果が高い
↓ Why?True?
・同業他社での成功事例、企業文化に合う人材を集めやすい